今日は、住宅の改修物件の家屋調査を行いました。

DSC01000築40年を超える住宅で、先代から娘さん夫婦に受け継がれた住宅です。お話では土地柄北向きに開けた傾斜地に建っており、湿気が多くシロアリの発生に悩まされてきたとのこと。

お話をお聞きしたときは、土台等の構造体が湿気やシロアリによってぼろぼろになっているのではなかろうかと懸念しておりました。

 

今回の調査では、より具体的な計画の方向性を出すことと、改修計画の時間が少なくより実務的な設計が求められることから、改修物件を数多く手がけている施工側の意見も同時にお聞きすることが必要であると判断し、藤匠住宅の城戸さんにも同行を願いました。

DSC00958まずは外観から。敷地は古くからなる擁壁により段差がある敷地で、たとえば建て替えといった思い切った計画では擁壁のやりかえなど様々な弊害が考えられます。外壁、基礎の状況を確認したところ、モルタル外壁の若干のクラックのみで、思ったより状態が良く一安心。内部の状況によっては、十分改修で済みそうです。次に内部の調査へと移ります。

床下、二階床組み、天井裏と順番に見ていきます。見る限りでは矩体の状況はお話に聞いていたよりもシロアリの害が少なく比較的良好でした。シロアリの発生も一部認められるものの、その部分のやり替えで済むかもしれません。結果として改修の方向で計画を進めることとなりました。

建て替えの方向も検討するための調査でしたが、建物内部の状況だけでなく立地条件によるがけ条例への対応やトラックの搬入経路、予算といった法的・実務的なレベルからも総合的に判断し、改修といった結論を出しました。これから改修計画の立案へと移ります。

ご夫婦の願いである明るく心地の良い住まいを目指し、精一杯プランを検討していこうと思います。

一口に改修といっても、条件によって解決法は様々。当然、お客様のご要望をしっかりとお聞きし、最適な解決策を導き出していく必要があります。今後20年、30年と住み継いでいくためのご決断は、是非納得のいく形で進めていってください。  お問い合わせはこちら

 

カテゴリー: architecture